ロボット(Willow Garage 社 Taxai)頭部に搭載したマイクアレイによる音源分離
HEARBO (HRI-JP)による 11人同時発話認識
音源の分離についても様々な側面から新しい手法の検討を行っている。
スポットビームフォーミング
マイクロホンアレイ処理による音源分離は方向情報を元に音源を分離するので,基本的に同じ方向に複数の音源の分離はできません。複数のマイクロホンアレイを組み合わせてこれを解決する手法の構築を行っています。また、この手法は複数のマイクロホンアレイを正確に同期する必要がないという利点も併せ持っています。
面音源の音源分離
音響信号処理の多くは,点音源を仮定しており,マイクロホンアレイ処理にもこれが当てはまります。屋外のコンサートで,周りの雑音から音楽だけを分離したり,逆に周りの雑音を分離しようとすると,面音源を前提にした処理が必要になります。この問題を解決するために,複数の点音源ビームフォーマを組み合わせることで高速に面音源を分離抽出する手法を提案しています。
定位・分離・識別の統合フレームワーク
ロボット聴覚や音環境理解では,定位,分離,識別といった処理がカスケード的に統合されることが多いが,そうした統合手法では,誤差が溜まってしまい最終的にエラーが大きくなるという問題があります。そこでこの問題を解決するため,深層学習を用いて,これらをend-to-endで統合した手法を提案しています。
使い勝手の良い informed 音源分離
音楽音響信号の分離では,楽譜情報など音響信号以外の情報が利用できるので,そうした情報を用いて分離性能を向上する研究が発表されている。しかし,こうした情報は,多くの場合,手動で準備する必要があるため,作成のコストが大きい。そこで、一部の音符の発音タイミングを入力するだけで分離性能を向上できる手法を提案しています。